OTC類似薬の保険外し
- 院長
- 7月10日
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参院選が始まりました。
「OTC類似薬の保険外し」をご存知でしょうか。OTC(Over The Counter、市販薬)と類似する医薬品28有効成分がリストアップされ、これらが保険給付の対象外にされようとしています。
リストに含まれる薬のうち、当院でよく処方するのは、アシクロビル、エピナスチン、カルボシステイン、ケトチフェン、フェキソフェナジン、フルチカゾン点鼻、プレドニゾロン、ヘパリン類似物質、ロキソプロフェン、ロラタジン、酸化マグネシウム、ベタメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ビダラビン、ベポタスチンベシルなど、半分以上の15種類にも及びます。
保険給付の対象外となった場合、これらの薬は保険診療では処方できなくなり、市販薬を購入して頂くしかなくなります。その場合、小児の医療費助成制度や難病公費医療制度などは利用できません。そもそも、医薬品でさえ供給不足のため処方したくてもできない薬が多い中、それと同一成分を含むOTC薬が街の薬局で本当に買えるのかどうか、甚だ疑問です。
こうした動きは社会保障費の歳出削減の発想から生まれました。リストアップされた28品目の薬剤費合計は1543億円ですが、最大1兆円の給付削減を目指すということですから、対象となる医薬品を拡大するのが狙いです。これは国民皆保険制度を崩壊の危機に晒しかねません。 よろしくご確認ください🙇

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